…(自称)鉄道マニヤ(特に電車)なKACKUN。そんな彼は、普通のクルマがあまり好きではなかった。
KACKUN「だってさ~、気動車だよ?排気ガスがえげつないし、あの振動がヤだね。環境にもあまりよくなさそうだし。なによりハンドル操作が面倒くさい!!マスコンとブレーキだけあればいいのにね~。」
…いや、電車でも発電の時に十分環境に負担かけてますが[^^;]
そんなおり、KACKUNの第1号車、ボロチェイサー君が名前の通りの状態になってきた。
シートベルトは弛みっぱなし、エンジンはへたってる、ワイパーはしっかり動かない、ウォッシャー液はまともに出ない、ボコボコにぶつけたドアは錆びる、タイヤはパンクする、ウインドウは開かない、鍵は戻ってこない、etc、etc・・・
…こ、このままでは果てしなくヤバイのでは!?
親「まだ乗れるやろ?見た目にこだわらないとか言ってたのは誰や?」
KACKUN「いやそういう問題じゃなくて…」
親との話し合いも毎回決裂。が、修理するにしても50万円近くかかるのは明白。
それなら、環境負荷の少ない新しいクルマもいいんじゃないかな?
すでにKACKUNの決意は固まっていた。
嫌がる親を連れて中古車センターへ。見せるのは当然プリウス。…親はディーラーさんに弱かった(笑)
かくして、「21世紀に間にあいませんでした」というキャッチコピーを引っさげて、岸本家にプリウスがやってくることになった。しかし、諸経費込み150万円というお値段は、KACKUNの全財産を一瞬にして消し去るには十分すぎる破壊力を持っていた(泣)。
やってきたのはパープルマイカメタリック(いわゆる藤色?)、フレームナンバー2000番台の初期モデル。前のオーナーのつけていたダイバシティアンテナとプリウス標準のアンテナで、屋根の上は5本のアンテナが乱立している(アマチュア無線アンテナ1本で、通称「波平」と呼ばれていたボロチェイサー君に対し、こちらは「ゴキブリ」というありがたくない愛称を友人より賜ってしまった[^^;])。マルチコーティングのフォグランプを搭載しているが、KACKUNはあまりフォグを使わないのでほとんど意味がない(しかもヒビ入っちゃってるし)。
プリウスの運転は普通のクルマとほとんど同じだが、やはり独特のクセがあり慣れるまでがちょっとしんどいかもしれない。特にNHW10(初期型)はかなりの暴れ馬(違)。でもそこがまたカワイイんですけどね~。
クルマに乗り込み、イグニションキーをSTARTへ。エンジンが朝の暖気をはじめ、「READY」が点滅から点灯に変わるのを指差し確認、喚呼一声。
「システム起動、レンジよし、出発、進行!!」
今日もKACKUNはプリウスで家を発つ。
2001年1月
KACKUNとプリウスの(いろんな意味で)衝撃の出会いから2年と8ヶ月。
燃費も思い通りに伸びるようになってきた今日この頃。NHW20(2代目プリウス)登場以降、街中でもよくプリウスを見かけるようになってきた。
そんなある日、大事件がKACKUNとプリウスを襲う。
2004年9月29日、台風21号。
三重県津市の会社に勤務しているKACKUN。その日は国道23号線が水没したということで、会社の前も大渋滞になっていた。
近くの川の堤防が決壊したのかと思ったが、聞いたところによると下水の逆流が原因らしい。夜には水が引き、ゴミが散乱するものの何とか通ることはできる状態だった。
勤務が終了し、帰宅するために会社が契約するガレージに向かったKACKUN。その目に驚くべきものが映った。
ガ…ガレージの形が変わっている!?!?
シャッターは半ばもぎ取られたかのような状態。壁には穴があき、そこから大量の水が浸入したらしい。
もちろん、プリウスも例外ではなかった。
車内のマットは大量の水を含み、足を置いていると靴にまで浸み込んでくる程。EMVは辛うじて起動するが、「システムに異常が発生しました」と表示され、一向にREADYとならない。
…そう。水没でシステムが故障してしまったのだった。
「プリウスぅ~~~~~!!!!!!!!!!!」
世界初の量産ハイブリッド車は、水没に弱かった。
修理の見積もりを取ってもらったところ、およそ100万円かかるとの回答。修理したところで、水分を取り除ききれなかった部分から劣化が進むのは明らかだろう。
友人の協力を得、あれこれ考えてみるも、今後のことを考えると答えは一つ。
非情な、だが止むを得ない選択だった。
中古で購入してから、約64,000kmを走行。平均燃費19.4km/L。オドメータは100,000kmを超えたばかりで、エンジンからは多少のノッキング音が聞こえてはいたが、まだまだ快調だった。
いつかは1,000km無給油にチャレンジするという野望を胸に抱きながら走り続けた。
…初代プリウス……廃車。
2004年10月
…そんなこんなで、通勤はいつしか自転車にシフトし、プリウスに乗っていた頃よりも更にエコロジカルな生活になったKACKUN。
しかし、兵庫~三重を往復する恒例行事「デスドライブ」ができなくなってしまったのはいろいろと痛い。
車を運転しないでいると感覚がどんどん鈍ってしまう。このままではタダのペーパードライバーと化してしまうのも時間の問題だろう。
そ~んなのはい~やだっ!
友人達の協力のもと新しい車を探すことにしたKACKUN。中古車をチェックしたりもするが、どうも「これぞ!」という車が見つからない。
あまりの優柔不断さに、ついに友人もキれた。
友人「もう中古車雑誌に出てる20万円の謎プリウスでも買っちまえ!!」
友人が提示した雑誌には、走行距離が少ないにも関わらず破格の初代プリウスが載っていた。
KACKUN「あ、あの…これ、普通に危なくないっすか?」
友人「大丈夫やろ?」
KACKUN「メンテナンス状況…それと事故歴が『不明』ってなってるし。」
友人「ごちゃごちゃ言うなや?」
KACKUN「で、でも車体の下に髪の毛とかついてたら…」
友人「さっさと決めれや!!」
KACKUN「ひー。」
流石にこれは手が出せない。かといって中古車を選んだところで、前のプリウス程に満足できる車はほとんど無いだろう。
ついにKACKUNは決断する。
KACKUN「…わかった。新車を買おう!!」
極貧生活のKACKUNが発した、無謀としか言いようのない宣言。同じことの繰り返しの日常から脱出したいという潜在意識が、KACKUNにそうさせたのかも知れない。
もちろん、買う車は決まっていた。
問題は購入資金だったが、ディーラーローンや銀行ローン、家族への打診を行うなどして、これも何とか調達できた。
かくして、KACKUNの元へ再び…いや、新たなプリウスがやってくることになったのだった。
しかし、諸経費込み330万円というお値段は、KACKUNの全財産を数年に渡って完全に無へと還してしまうに等しい破壊力を持っていた(号泣)。
やってきたのは2代目プリウス(NHW20)、スーパーホワイトII(いわゆる白)なGツーリング、JBLオーディオ搭載。KACKUNはこの車に、昔のコンテンツ名から「IDEAL(アイディアル)」と名付けた。…長いのですぐ「イデア」に改名したが[^^;;]ちなみに友人は「波平2号」と呼びたいらしい。
フォグランプを搭載しているが、KACKUNはあまりフォグを使わない…と思っていたら、名阪国道は霧が良く出るので多用(笑)。
初代プリウスに慣れていたため、フィーリングが普通の車に近づいた2代目プリウスの運転は難しい(逆に言えば、普通のクルマに乗る人にはほとんど同じかな!?)。初代とは大きさも内容もシステムも違うが、回生ブレーキのインバータ音は前と同じくKACKUNの心を満たしてくれる(寒)。
クルマに乗り込み、STARTボタンを押す。「READY」が点灯し、エンジンの起動をEVボタンで延期させ、ポジションを「D」にセット。指差し確認、喚呼一声。
「システム起動、レンジよし、出発、進行!!」
6時間のデスドライブが今、再び始まる。
2005年1月